乱視用コンタクトレンズAstigmatism

乱視用コンタクトレンズについて

乱視とは、物や風景がダブって見える状態のことを言います。乱視は角膜または水晶体の歪みが原因となります。乱視のない状態をカーブが均一な野球のボールとすると、乱視の状態はラグビーボールのようなカーブと言えます。このため、単一なカーブの球面ハードコンタクトレンズでは装用が困難です。角膜に沿って密着する通常タイプのソフトコンタクトレンズでは、乱視が補正することができません。当院では乱視の原因、角膜カーブの強さ、お使いになるシーンに合わせて処方いたします。お気軽にご相談ください。

コンタクトレンズの種類

ハードコンタクト

角膜乱視の補正に優れています。弱度の角膜乱視の場合は、乱視用ハードコンタクトを使わなくても補正が可能な場合があります。強度角膜乱視の方へは、レンズ内面に2つのカーブを持たせ、乱視が強い角膜へフィットする構造となっています。球面ハードレンズに比べて、快適な装用感と角膜に対する安全性が高いのが特徴です。

ソフトコンタクトレンズ

乱視の原因が角膜よりも水晶体のひずみにある方にはソフトタイプが適しています。また、スポーツをされる方はソフトタイプをお勧めします。1日使い捨てタイプは、お出かけ時やスポーツの時などのように、シーンに合わせた使い分けができます。

乱視ごとにレンズの安定方法が異なります

乱視には、「度数」と「軸（角度）」があり、軸がずれると見えづらくなってしまいます。
眼の中でレンズの回転を防ぎ、軸を安定させる方法は3つあります。

安定方法	バックトーリック法（ハードレンズ）	プリズムバラスト法（ソフトレンズ）	ダブルスラブオフ法（ソフトレンズ）
乱視タイプ	角膜乱視がより強い方	水晶体乱視がメインの方	水晶体乱視がメインの方
説明	強度角膜乱視に高い補正効果・強い乱視がある角膜上でも安定します。・球面レンズよりも安定した視力と装用感です。	特に乱視度数が縦方向に入る直乱視に高い補正効果・おもりの役割でレンズを安定させます。・レンズの回転を抑制します。 ※乱視用ソフトの中で、最も安定した見え方	乱視度数が横方向に入る倒乱視の補正にむいています。・薄いレンズの上下部分をまぶたと眼球で挟み込んでレンズの回転を抑制します。

※乱視用ソフトレンズはレンズの一部が厚いため、安全性においては近視用のソフトレンズに比べてさらに劣ります。
個人差はありますが、眼の健康のためにも8時間を超える長時間の装用は、できるだけ控えましょう。

取扱コンタクトレンズ

メーカー名	タイプ	商品名	医療機器承認番号
レインボーコンタクトレンズ	ハード	ハイサンソαトーリックⅡ	20600BZZ00436000
SEED	ソフト	ユーソフト	21800BZZ10092000
Alcon	1DAY／ソフト	デイリーズアクアコンフォートプラストーリック	21000BZY00068000
ジョンソンアンドジョンソン	1DAY／ソフト	ワンデーアキュビューモイスト乱視用	21600BZY00408000
Alcon	2WEEK／ソフト	エアオプティクス®乱視用 2WEEK	2000BZX00109000
ジョンソンアンドジョンソン	2WEEK／ソフト	アキュビューオアシス乱視用	21800BZY10252000
メニコン	2WEEK／ソフト	2WEEKメニコンプレミオ遠近両用	22300BZX00094

当院のコンタクトレンズ処方方針